フランスで週刊で発行される新聞。風刺の色合いが非常に強いことで知られる。フランス最古の新聞の1つでもある。
カナール・アンシェネ - Wikipedia
編集長のルイマリ・オロ
2020東京五輪と汚染水漏れ問題を関連づけ風刺画で日本を揶揄
時系列
▼2013年09月11日
11日付の紙面で問題の風刺画を掲載。
フランスの週刊紙カナール・アンシェネが掲載した相撲の風刺画。腕や脚が3本ある力士の横に立つ人物が「フクシマのおかげで相撲が五輪種目になりました」とコメントしている(共同)
フランスの週刊紙カナール・アンシェネが掲載した「五輪のプールはもうフクシマに」とタイトルが付された風刺画。防護服を着て放射線測定機を持った人物2人がプールサイドに立っている(共同)
▼2013年09月12日午前
記者会見で菅義偉官房長官が風刺画について「東日本大震災の被災者の気持ちを傷つけ、汚染水問題について誤った印象を与える不適切な報道で、大変遺憾だ」と述べた。
また、在仏日本大使館を通じ、カナール・アンシェネ紙に抗議する意向も示した。
▼2013年09月12日午前(フランス)
在フランス日本大使館の藤原聖也臨時代理大使がルイマリ・オロ編集長に電話で「東日本大震災の被災者の心情を傷つけるものであり不適切で遺憾」と抗議
ルイマリ・オロ編集長は「そういう意図はなかった」などと釈明したという。
▼2013年09月12日午後(フランス)
ルイマリ・オロ編集長がラジオ局のインタビューで「謝罪するつもりはない」と述べた。
- 「(風刺画は)誰かを傷つけるものではない」と明言
- 日本政府の反応に当惑している。問題の本質は東京電力の(汚染水などの)管理能力のなさにあり、怒りを向けるべき先はそちらだ」
AFP=時事の記事より、
カナール・アンシェネ側は「責任をもってこの風刺画を掲載した。いささかも良心に反するところはない」と述べ、日本人にはユーモアのセンスがないと嘆いた
…らしい。
▼2013年09月18日(フランス)
18日付で発売した「カナール・アンシェネ」で風刺画について記事を掲載。謝罪を拒否。
- 「ひどい風刺画を報道して国民を傷つけたのは日本のメディアではないか」と批判
- 「日本語や英語で数百通の脅迫的なメールを受けた」と主張
- 「われわれは深く良心に問い、集団ハラキリの可能性も検討したが、よく考えたら過ちはないので断念した」とちゃかした
フランスの前科
→人形劇で日本は「復興努力してない」と揶揄
→サッカー日本代表GK川島選手の腕を4本にした合成写真
参考
東京五輪選手に腕3本描く 仏紙が汚染水風刺画
2013.9.11 21:51
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フランスの週刊紙カナール・アンシェネは11日付の紙面で、2020年夏季五輪開催地に東京が選ばれたことと、東京電力福島第1原発での汚染水漏れを関連づけ、腕や脚が3本ある力士などを描いた風刺画を掲載した。
風刺画は計2枚。1枚は汚染水漏れの影響を分析する記事に付けられた。腕が3本ある力士と脚が3本ある力士が土俵で向かい合っている場面で、テレビのリポーター風の人物が「フクシマのおかげで相撲が五輪種目になりました」とコメントしている。もう1枚は、「五輪のプールはもうフクシマに」とのタイトルで、防護服を着て放射線測定機を持った人物2人がプールサイドに立っている。
フランスでは昨年10月、テレビがサッカー日本代表の選手に腕が4本ある合成写真を映し、司会者が「福島の影響」などと発言。外相が謝罪した。(共同)
時事ドットコム:仏週刊紙に「3本腕」の風刺画=五輪招致絡め原発事故やゆ
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【パリ時事】11日付のフランス週刊紙カナール・アンシェネは、東京電力福島第1原発の汚染水問題を報じる記事で、手や脚が3本ある人物を描いた風刺画を掲載した。2020年夏季五輪の東京開催と絡めやゆする内容で、日本関係者の反発を招きそうだ。
掲載されたのは、手や脚が3本ある力士の格好をしたやせた男2人が土俵上で向かい合う風刺画。審判席には防護服を着た人物が座り、リポーターが「素晴らしい。福島のおかげで相撲が五輪競技になった」と実況している。
別の風刺画では、放射線量測定器のような機器を持った防護服姿の2人がプールサイドに立ち、「20年五輪開催地の日本、プールはもう福島に建設済み」などと説明書きがある。
フランスでは東日本大震災後の11年3月、有料テレビが、被災した仙台と原爆投下直後の広島の映像を並べ「日本は50年間、復興の努力をしていない」とちゃかす番組を放映。12年10月には国営テレビ「フランス2」が、サッカー日本代表GK川島永嗣選手に腕が4本ある合成映像を流し「福島(原発事故)の影響か」とコメントし、いずれも日本大使館が厳重抗議した。(2013/09/12-09:01)
「不適切だ」菅長官、汚染水風刺画掲載の仏週刊紙抗議へ 「被災者傷つけ謝った印象与える」
2013.9.12 12:21
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菅義偉官房長官は12日午前の記者会見で、仏週刊紙「カナール・アンシェネ」が、2020年東京五輪と東京電力福島第一原発の汚染水問題を絡め、腕や脚が3本ある力士を描いた風刺画を掲載したことについて「東日本大震災の被災者の気持ちを傷つけ、汚染水問題について誤った印象を与える不適切な報道で、大変遺憾だ」と述べた。
菅氏は、在仏日本大使館を通じ、カナール・アンシェネ紙に抗議する意向も示した。
仏週刊紙の風刺画に抗議へ=「被災者傷つける」-菅官房長官
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菅義偉官房長官は12日午前の記者会見で、東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題に関連し、フランスの週刊紙が手や脚が3本ある人物の風刺画を掲載したことについて「大変遺憾だ」と批判した。その上で、在仏日本大使館を通じて同週刊紙側に抗議する考えを示した。
菅氏はこの風刺画について「被災した方々の気持ちを傷つけて、汚染水問題について誤った印象を与える不適切な報道だ」と述べた。また、外務省に対し、海外で不適切な報道が行われないように、汚染水に関して十分説明するよう指示したことを明らかにした。(2013/09/12-12:40)
仏紙が「放射能汚染五輪」風刺画 日本政府は「大変遺憾」と抗議へ
2013/9/12 18:58
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フランスの著名紙が東京で開催が決まった2020年夏季五輪と東京電力福島第1原発とを関連づけた風刺画を掲載し、波紋を広げている。汚染水問題の解決の糸口が見えないままに2020年夏季五輪の開催が東京に決まったことに対する国外の不信感の表れだとも言えそうだが、日本政府は「誤った印象を与える不適切な報道であって、大変遺憾」と怒り心頭。正式に抗議する考えだ。
手や足が3本ある人物同士が土俵上で向かい合う
掲載された風刺画2枚のうち1枚は、福島第1原発とみられる建物を背景に、手が3本ある人物と足が3本ある人物とが土俵上で向かい合う、という内容。土俵を囲む形で防護服姿の観客2人が、あぐらをかいて座っている。脇にはテレビレポーター風の男性がマイクを持って
「不思議だ、福島のおかげで相撲が五輪種目になった」
と話している。原発の影響で人体に影響が出ると言いたげな内容だ。
もう1枚は、放射線マーク入りの防護服姿の人物2人が、線量計を持ってプールサイドに立っている、という内容だ。タイトルには
「五輪の水泳プールは、すでに福島にできている」
とある。燃料の取り出しが難航している4号機の使用済み核燃料プールの状況を皮肉っている可能性もある。
風刺画を掲載したのは、フランス最古の週刊紙のひとつに数えられる「カナール・アンシェネ」13年9月11日付け。政府中枢からのリークをもとにした調査報道以外に、独特のユーモアや風刺でも定評がある。
だが、米タイム誌と並び称されるニュース週刊誌のエクスプレス誌は、ウェブサイトに掲載した記事で今回の問題を報じる中で、
「このようなフランスのユーモアは、日本人の好みには全く合わないようだ」
と日本とフランスの受け止め方の違いを指摘しており、フランスでも日本側の反発を予想する向きもあるようだ。
同誌がその一例として挙げたのが、12年10月に国営テレビ「フランス2」が放送したバラエティー番組「オン・ネパ・クシェ」。この番組では、サッカー日本代表GKを務めている川島永嗣選手の腕が4本ある合成写真を放映し、司会者が「福島の影響では」と発言。日本大使館が抗議し、テレビ局とファビウス外相が「申し訳ない」と謝罪している。
菅官房長官「誤った印象を与える不適切な報道」
エクスプレス誌が指摘しているように、今回も日本側は強く反発している。菅義偉官房長官は2013年9月12日午前の記者会見で、記事を
「このような風刺画は東日本大震災で被災した方々の気持ちを傷つけ、福島第1原発における汚染水問題について誤った印象を与える不適切な報道であって、大変遺憾」
と批判。また、
「従って、在フランス日本大使館よりカナール・アンシェネ紙に対して然るべく抗議を行う予定。また、外務省としては、状況をしっかり説明して、今後とも日本に関する不適切な報道がないように、然るべき対応をするように指示している」
と述べ、海外に向けたPRを強化していく考えも示した。時差の関係で実際に抗議を行うのは日本時間で9月12日夜になるとみられるが、菅長官は午後の会見でも
「厳しく抗議するとともにしっかり説明するように指示してある」
と繰り返した。
汚染水風刺画の仏紙「謝罪しない」 日本大使館は抗議
2013.9.12 21:45
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フランスの週刊紙カナール・アンシェネが2020年夏季五輪の東京開催と東京電力福島第1原発の汚染水漏れを関連づけた風刺画を掲載した件で、同紙のルイマリ・オロ編集長は12日、ラジオ局のインタビューで「謝罪するつもりはない」と述べた。
同日午前には、在フランス日本大使館の藤原聖也臨時代理大使がオロ氏に電話で「東日本大震災の被災者の心情を傷つけるものであり不適切で遺憾」と抗議。大使館によると、オロ氏は「そういう意図はなかった」などと釈明したという。大使館は同様の内容の書簡も近く送達する。
しかし、オロ氏はインタビューで「(風刺画は)誰かを傷つけるものではない」と明言。さらに「日本政府の反応に当惑している。問題の本質は東京電力の(汚染水などの)管理能力のなさにあり、怒りを向けるべき先はそちらだ」などと話した。カナール・アンシェネ紙は11日付の紙面で、腕や脚が3本ある力士などを描いた風刺画を掲載。(共同)
福島風刺の仏紙、「ユーモア感覚ない」と日本の批判を一蹴
2013年09月13日 08:27 発信地:パリ/フランス
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【9月13日 AFP】福島第1原発事故の問題を抱える日本が2020年夏季五輪の開催地に選出されたことを風刺する漫画を掲載し、日本側からの怒りを買っている仏週刊紙「カナール・アンシェネ(Le Canard Enchaine)」は12日、「責任をもってこの風刺画を掲載した。いささかも良心に反するところはない」と述べ、日本人にはユーモアのセンスがないと嘆いた。
問題の漫画の一つは、損壊した原発の前の土俵で3本の腕や脚がある力士が向かい合い、その横でスポーツ解説者が「すごい、福島のおかげで相撲がオリンピック競技になった」とコメントしているもの。もう一つは、プールの前で防護服を着用し放射線測定器を手にした2人が、ウオータースポーツ会場は福島に建設済みだ、と話している。
これに反発した日本政府は、同紙に対して正式な抗議文書を送付すると表明している。
日本政府は、福島での事故と汚染水の問題は制御できており、五輪には影響しないと繰り返し強調してきた。日本はこれまでにも、海外メディアで報道される意見に対しては敏感な対応を示し、大きな惨劇をもたらした災害が風刺の対象となることに対して怒りをあらわにしてきた。
菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は記者会見で、「このような風刺画は、東日本大震災で被災した方々の気持ちを傷つける」と述べた上で、「汚染水問題について、誤った印象を与える不適切な報道」とも指摘、同紙に対し日本政府から正式に抗議する構えを明らかにした。
これに対し、同紙のルイマリ・オロー(Louis-Marie Horeau)編集長は、「われわれには悪意のないように思える風刺画」に対する日本からの反応に「ただただ困惑している」として、「ユーモアを表現しているからといって、被災者の皆さんを侮辱していることにはならない。ここ(フランス)では、悲劇に対してはユーモアを持って立ち向かうものだが、どうやら日本ではそうではないようだ」と語った。(c)AFP
【韓国BBS】仏紙が放射能の風刺画「謝罪しない、日本が謝れ」
【社会ニュース】 2013/09/13(金) 10:22
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韓国のコミュニティーサイト「ガセンギドットコム」の掲示板に「風刺画について日本が謝れ、フランスは謝罪する考えはない」とのスレッドが立てられたところ、韓国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
スレ主は、フランスの週刊紙が日本についての風刺画を掲載したことを取り上げるとともに、日本のネットユーザーの反応を紹介した。
フランスの週刊紙カナール・アンシェネは11日付の紙面で、2020年夏季五輪開催地に東京が選出されたことに関連し、東京電力福島第1原発での放射能の影響を示唆する、腕や脚が3本ある力士を描いた風刺画を掲載した。
12日には、在フランス日本大使館の藤原聖也臨時代理大使が同紙のルイマリ・オロ編集長に対し、「東日本大震災の被災者の心情を傷つけるものであり不適切で遺憾」と述べ、抗議する意向を示した。
一方、同日、オロ編集長はラジオ局のインタビューで「謝罪するつもりはない」と述べた。
この記事に接した日本のネットユーザーからは「フランスは反日」、「欧州の朝鮮」、「フランス人は韓国人と同様だ」として、フランスを韓国になぞらえての批判的な反応が多く見られた。
一方、韓国人のネットユーザーの反応は「本当に面白いね。日本の悪口を言うと、フランスも韓国になる。韓国とフランスは兄弟の国なのか」、「ドイツもフランスも、何でも韓国にする日本」など、批判があれば何でも韓国のせいにするとの意見が目立った。
そして、「過激であり、日本人が怒るのは無理もない」としながらも、「本質的には完全に放射能について把握ができず、考えることもなく、偽りの情報で諸外国を欺いた日本に責任がある」など、放射能問題について日本が真摯に向き合っていないことこそこの風刺画の発端ではないかとの意見も多数見られた。
フランス紙の風刺画について韓国のネットユーザーは、放射能問題については、韓国以外の国からも日本に厳しい視線が送られていることの表れと見ているようだ。(編集担当:李信恵・山口幸治)
風刺画掲載の仏紙編集長、日本の謝罪要求は「理解できない」
2013年09月13日(金)14時42分
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[パリ 12日 ロイター] - 2020年の東京五輪開催と東京電力福島第1原発の汚染水問題を絡めた風刺画を掲載した仏紙の編集長が12日、ロイターの取材に応じ、日本から怒りの声が上がっていることについて「驚かされた」と述べ、謝罪の必要はないとの見解を示した。
仏紙カナール・アンシェネに掲載された風刺画には、福島第1原発を背景に腕や脚が3本ある力士が土俵上で向かい合い、防護服を着たアナウンサーが「フクシマのおかげで、相撲は五輪競技となった」と実況している様子が描かれている。
12日に会見した菅義偉官房長官は、在仏日本大使館を通して同紙に抗議する意向を示していた。
これに対し、同紙のルイマリ・オロー編集長は、風刺画は誰かを傷つける意図で掲載したものではなく、日本の反応には「驚かされた」とコメント。「日本は謝ってほしいようだが、何について謝ればいいのか、私にはまったく理解ができない」と話した。
フランスの週刊紙カナール・アンシェネが…
2013年09月14日(最終更新 2013年09月14日 10時31分)
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フランスの週刊紙カナール・アンシェネが、福島第1原発の汚染水漏れ問題と2020年夏季五輪の東京開催を関連づけた風刺画2枚を掲載した
▼1枚は、腕が3本の力士と脚が3本の力士が土俵上で向き合い、もう1枚は、放射能測定器を持った2人が防護服姿でプール脇に立っている。それぞれ「すばらしい。福島のおかげで相撲が五輪競技になった」「五輪のプールは福島に既にある」の説明付き
▼直訳すると「鎖につながれたアヒル」という意味のカナール・アンシェネは政治風刺新聞だ。フランスの日本大使館は「東日本大震災の被災者の心情を傷つけた」と抗議した。同紙は抗議されたこと自体に戸惑っている
▼風刺の基本は権力や権威などを大所高所から遠回しに批判するところにある。機知やユーモアもまぶしてクスッとさせ、後味の良さで一服の清涼剤的な役目も果たす、とばかり思っていた
▼機知やユーモアや風刺の類いは一般論として欧米に倣うべき点が多い。例外もあるということか。同紙の編集長が「日本はユーモア感覚がない」という趣旨のことも言っていると報じた外電を見て、そう思った
▼フランスでは昨秋、国営テレビの情報バラエティー番組が、サッカー日本代表のゴールキーパーに腕が4本ある合成画像を流し「福島の影響か」とおどけたことがあった。「文化大国」のそうした一面は他国の新聞の風刺画の対象になるかもしれない。
=2013/09/14付 西日本新聞朝刊=
【仏国ブログ】風刺画の矛先は「日本の不透明な汚染水対策」にある
【社会ニュース】 2013/09/14(土) 11:15
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フランスの「Le monde.fr」は、フランス紙「Le Canard enchaine(ル・カナール・アンシェネ)」の風刺画が日本の怒りをかったことについて伝えた。
ル・カナール・アンシェネ紙は、11日付の紙面で、東京でオリンピックが行われることを受け、問題の2枚の風刺画を掲載した。ひとつは痩せこけた3本の手がある力士が描かれ、ふたつ目は、'オリンピック用のプールがフクシマにすでにある'とし、防護服を着た審判も一緒に描いた。
また、これを受けて日本側が、「またフランスメディアが原発問題をやゆ」という論調とともに、風刺画に不快を示したことが伝えられた。さらに、「このユーモアは、日本人の好みにはまったく合わないもの」だとし、日本政府関係者が「誤解を与える不適切な報道で、震災で被災した方々のお気持ちを傷つけるもの」と発言したことを説明した。それを受けて在仏日本大使館が、カナール・アンシェネ編集部に対し直接抗議をしたことを伝えた。
さらに、2012年にフランスのテレビチャンネル「フランス2」の番組内で、司会者が日本人サッカーの川島永嗣選手の画像の腕を、4本に合成して紹介したことについても触れた。これを受けて、「フランス2」のディレクターは謝罪をした出来事も改めて紹介した。
フランスメディアは、日本人には考えられない程「ブラックユーモア」が登場することもあるため、今回の風刺画もフランス人にとっては日常的な光景だったようだ。
しかし、相手に対する敬意や礼儀を重んじながら育った日本人にとっては、鋭い刃のような悪意を感じてしまうことは不思議ではない。
また、2012年の「フランスメディアによる日本への不祥事」では、ディレクターは謝罪をしたものの、発言の超本人である司会者のローラン・リュキエは「表現の自由だ」としてその非を認めることはなかった。
また今回のカナール・アンシェネの編集長は、「担当画家は、福島第一原発の事故が収束していない中、東京での五輪の開催は問題があると指摘する意図があったと思う」とし、「被災地の人々を傷つけるつもりはなかった」と述べた。
Le Mondeの記事を読んだ読者からは、多数のコメントが寄せられており、遺憾表明については、「日本人とフランス人のユーモアは違う」、「メディアから表現の自由をとったら、真実は伝えられない」と述べるものや、中には「風刺画がそんなに挑発的だとうは思えない」と述べるフランス人が続き、日本人との価値観のギャップを感じさせられる。
また、「そもそもカナール・アンシェネ紙は、誰にも敬意など示さないのだから、そこに'敬意'を求めるのは無理な話だ」とし、皮肉やブラックユーモアで成立しているフランス社会の一面をもうかがわせた。そもそも、フランス人が問題だと感じ論議したいのは、「人を傷つけるための風刺画のあり方」にあるのではなく、「汚染水に責任ある対応が感じられない東京電力や日本政府」にあると考えているようだ。
そのため、「問題は東京電力や日本政府の福島第一原発事故への対応力のなさにある」、「被災地の人々の敵はカナール・アンシェネではなく、東京電力だ。怒りを向ける矛先が違うのでは」という論調に勢いが見られた。
フランス人にとって、今回の風刺画は、決して被災地の人々を傷つけるという目的にあるのではなく、東京がオリンピック開催地に選ばれたことをうけて、汚染水への対応策の遅れを批判せずにはいられないという思いを示すもののようだ。(編集担当:下田真央・山口幸治)
仏週刊紙、「過ちない」と反論=原発事故風刺画で謝罪拒否
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【パリ時事】18日付のフランス週刊紙カナール・アンシェネは、東京電力福島第1原発事故をやゆした前週号掲載の風刺画に日本政府が抗議を申し入れたことを受け、「われわれに過ちはない」と反論する記事を掲載した。記事は「(被災者を)傷つけたのは日本のメディア」と開き直り、謝罪を拒否した。
記事は「日本にいる本紙の予約購読者はわずか51人」だと指摘。「ひどい風刺画を報道して国民を傷つけたのは日本のメディアではないか」と批判し、風刺画を伝えた日本の報道機関に責任転嫁した。
また、風刺画掲載後、「日本語や英語で数百通の脅迫的なメールを受けた」と主張。「われわれは深く良心に問い、集団ハラキリの可能性も検討したが、よく考えたら過ちはないので断念した」とちゃかした。
カナール・アンシェネ紙は11日付の紙面で、福島第1原発の汚染水問題を報じる記事に手や足が3本ある力士を描いた風刺画を掲載。2020年夏季五輪の東京開催決定と絡め「福島のおかげで相撲が五輪競技になった」などとやゆし、日本政府が不適切だと抗議していた。(2013/09/19-00:57)