環境省職員が放射能に汚染された土壌を空き地に投棄
投棄した環境省職員について
時系列
▼2011年11月08日
福島市に住む一般の人から段ボール箱に入った土壌と手紙が送付され、環境省が受け取る。
- 手紙「環境省で処分してほしい」
- 土壌:線量計で接触測定したところ、毎時0・6マイクロシーベルト→「不要物として適切に処分する」ことに決めた
▼2011年11月11日
件の職員が弥元伸也・大臣官房総務課長に相談。
弥元伸也課長「送ってくる住民の気持ちはわかる。線量が低いレベルなので自分の庭で処分しようか」
▼2011年11月12日
件の職員が土壌を自宅に持ち帰る。
▼2011年11月13日
件の職員が土壌を自宅近くの空き地(@埼玉県吉川市、常磐自動車道の側道)に投棄
▼2011年11月16日
細野環境相らが送付された土壌が投棄されたことを知る。
▼2011年11月17日
朝、投棄された土壌を回収。
環境省細野豪志大臣が会見。
環境省総務課職員が埼玉県内の自宅近くの空き地に投棄したことを明らかにした。
同日付で処理を指示した弥元伸也・大臣官房総務課長を更迭することを発表。
→自動車環境対策課長に異動
「気持ちは分かるが、除染に全力を尽くすので、土壌を送付する行為は慎んでほしい」
午後4時半頃、環境省職員が吉川市役所を訪れ、投棄したことを説明、謝罪。
▼2011年11月18日
閣議後の記者会見で発表
- 給与の返納
- 細野環境相は任期中の大臣給与全額を国庫に自主返納(衆院議員としての歳費は受け取る)
- 横光克彦副大臣と高山智司政務官は給与の2割を2か月返納
- 南川秀樹次官と谷津龍太郎官房長は給与の1割を1か月返納
- 処分
- 弥元伸也・前課長:国家公務員法に基づく戒告の懲戒処分
- 土を投棄した官房総務課の前課長補佐:訓告
- 南川次官と谷津官房長:厳重注意
参考
汚染土壌、環境省職員が空き地に投棄 処理指示の総務課長更迭
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2011.11.17 14:26 [公害・汚染]
環境省は17日、放射能に汚染された土壌が同省に送付され、処理に困った同省の総務課職員が埼玉県内の自宅近くの空き地に投棄したことを明らかにした。会見した細野豪志環境相は「対応が極めて不適切だ」と述べ、同日付で処理を指示した総務課長を更迭することを発表した。
環境省によると、今月8日、福島市に住む一般の人から段ボール箱に入った土壌と手紙を受け取った。手紙には「環境省で保管・処分されたい」と書かれてあった。
線量計で接触測定したところ、毎時0・6マイクロシーベルトだった。倉庫にそのまま保管していたが、同省は顧問弁護士と対応を検討。いったん開封されたものを返送するのは難しいため「不要物として適切に処分する」ことに決めた。
職員が11日、総務課長に相談したところ、課長は「線量が低いレベルなので自分の庭で処分しようか」と話し、これを受けて職員が埼玉県内の自宅に持ち帰り、13日、近くの空き地に投棄したという。
細野環境相らは16日、こうした事実を知り、17日朝、土壌を回収した。空き地の所有者は分かっておらず、今後、詳細に調査するという。
また、環境省には16日にも同様の放射能に汚染された土壌(毎時0・6マイクロシーベルト)が段ボールに入って送られてきており、同じ送り主とみている。
細野環境相は「気持ちは分かるが、除染に全力を尽くすので、土壌を送付する行為は慎んでほしい」と述べた。
放射能汚染土が環境省に送付 職員が持ち帰って廃棄
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2011年11月17日19時19分
環境省は17日、放射能に汚染された土が福島県内から同省に送付され、その土を担当職員が自宅に持ち帰り、近くの空き地に捨てていたと発表した。細野豪志環境相は記者会見し、「不適切な対応で、あってはならないことだ」と謝罪。土を回収し、上司である官房総務課長を更迭した。さらに自身の処分についても「当然必要だと思っている」と述べた。
細野環境相によると、今月8日、福島市の個人から同省に届いた小型の段ボール箱1個に、ポリ袋入りの土が入っていた。市内の自宅でとった土で「環境省で処分してほしい」と書かれたメモが入っていたという。
受け取った官房総務課の職員が放射線量を測定したところ最大で毎時0.6マイクロシーベルトが確認された。11日に上司の課長に報告。相談のうえ、12日に土を埼玉県内の自宅に持ち帰り、翌13日に近くの空き地に捨てたという。
環境省職員が汚染土捨てたのは埼玉・吉川市内
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環境省職員が、福島県の男性から同省に送られた、放射性物質を含む土を埼玉県内の空き地に捨てた問題で、捨てた場所は吉川市内と判明した。
蓮沼嘉一副市長によると、環境省職員が17日午後4時半頃、市役所を訪れ、別の市に住む環境省職員が土を吉川市内の常磐自動車道の側道に捨てたことを説明、謝罪した。
蓮沼副市長は、読売新聞の取材に対し「今回の不祥事はあり得ないこと。放射能に対する市民の不安が分かっているのか、と言いたい。今後の環境省の対応を待ちたい」と述べた。
(2011年11月18日10時30分 読売新聞)
環境省総務課長を「更迭」…汚染土の空き地投棄
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環境省職員が放射性物質に汚染された土を自宅近くの空き地に捨てた問題で、環境省は17日、弥元伸也・大臣官房総務課長を同日付で自動車環境対策課長に異動させた。
事実上の更迭とみられる。職員の処分も検討している。同省によると、福島市内から宅配便で届いた汚染土壌の処分について相談された弥元課長が「送ってくる住民の気持ちはわかる。私の家の庭で処分しようか」と述べたことがきっかけになり、職員が自宅に持ち帰った。
また、捨てられた場所は埼玉県吉川市の常磐自動車道の脇と判明。蓮沼嘉一副市長によると、環境省の職員が17日午後、市役所を訪れ、謝罪した。
(2011年11月18日09時53分 読売新聞)
細野環境相、任期中給与を全額返納へ 環境省職員の汚染土投棄問題で
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2011.11.18 11:28 [公害・汚染]
環境省職員が福島市から送付された土壌を空き地に投棄した問題で、細野豪志環境相は18日、任期中の大臣給与全額を国庫に自主返納することを発表した。
細野環境相は会見で「事件の背景には、除染活動に対して国が責任を果たしていないのではないかという、福島の人たちの気持ちがある」と述べた。
また、処分を指示した前官房総務課長を国家公務員法に基づく戒告、土を投棄した前官房総務課長補佐を環境省訓令による訓告、事務次官と官房長を厳重注意処分にした。
給与の返納は幹部にもおよび、副大臣、政務官が2カ月分2割、事務次官、官房長も1カ月分1割返納する。
土壌は今月8日、環境省に送付され、毎時0・6マイクロシーベルトの放射線量が測定された。処理に困った前総務課長補佐が埼玉県内の自宅近くの空き地に13日、捨てた。
細野環境相「大臣給与の全額返納」…汚染土投棄
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環境省職員が放射性物質に汚染された土を自宅近くの空き地に捨てた問題で、細野環境相は18日の閣議後の記者会見で、環境相の任期中は大臣給与の全額を自主返納すると表明した。
同省によると、細野環境相は原発相も兼務しているが、給与額は1大臣分で、今後は大臣としての給与は一切受け取らない。衆院議員としての歳費は受け取るという。
また、横光克彦副大臣と高山智司政務官は給与の2割を2か月、南川秀樹次官と谷津龍太郎官房長は給与の1割を1か月、それぞれ国庫に自主返納する。
このほか、細野環境相は18日付で、この問題に関係した大臣官房総務課の弥元伸也・前課長を国家公務員法に基づく戒告の懲戒処分にすると発表。土を投棄した同課の前課長補佐は訓告、南川次官と谷津官房長は厳重注意とした。
(2011年11月18日14時24分 読売新聞)